8月 6, 2013

アンダーパーフォレーションの話

Posted in scrible tagged , @ 13:08 by R_tungsten

おしゃれ共和国
※スキャナがどうしてもパーフォレーションを読み込みたくないらしいので作例にはアンダーパーフォレーションは入ってません

 戦前ライカには「アンダーパーフォレーション」と言う現象がある。画面の下の方がパーフォレーション(35mmフィルムの上下の穴の事)に被ってしまう現象を指す。
 某有名写真家は「この穴の中に、当時の闇が写り込んでいるのである」などとおっしゃられているらしいが、僕は俗物なのでそんな高尚な事は思わない。というかそもそもそこはただの穴であって、フィルムも存在しないんだよ、とか思う。ついでに言えば、設計者が想定した現象ではない(?)ので、そりゃ本来は起こらないはずの現象が、時代の流れのせいで起きちゃってるだけじゃん、とも思う。
 とは言え、時代の流れのせいで起きちゃってる事に浪漫は感じても良い。むしろ盛大に感じればよいと思うが。

 ところで、時々忘れてしまうが、カメラの中の像、と言うのは上下逆の倒立像である。カメラ本体の上部が写真の下側であり、逆もまた然りになっている。アンダーパーフォレーションとは、フィルムがカメラ内部で重力に基づいて下にずり落ちた結果、上部(画面の下部)のパーフォレーションが画面の中に入り込んでしまう現象なわけである。
 なんでずり落ちるんじゃ?と言うと、これは本来戦前ライカは専用の金属パトローネに長尺のフィルムを巻いて使うのが前提だったからである。当時の金属パトローネは、現代のプラスチックパトローネより、ちょっとだけ長いのである。そんなわけで、現在普通に売っているプラスチックパトローネのフィルムを戦前ライカに入れると、ちょっとだけ長さが足りず、中で上下に動ける状態になってしまう。普通は重力で下にずり落ちるので、アンダーパーフォレーションになるわけである。

dump yard

 現代のパトローネを本来の位置に固定して、アンダーパーフォレーションを防ぐ為には、底蓋のパトローネ側に、スペーサーを噛ませて、ずり落ちないようにしてやれば良い。戦後のライカの底蓋には、これと同じようにスペーサーの役割を果たす部分が追加されている。逆に、アンダーパーフォレーションを敢えて出したいならば、ちょっとだけスプールを下方になるようにゆるく嵌め込めば良い。

 実際のところ、ネガ上で数ミリパーフォレーションが入り込むだけなので、スキャンや引き伸ばしの時にこの部分をトリミングしてしまえばそれほど違和感のある写真にはならない。
 わざわざスペーサーをくっつけるのも、ヤボなので、このまま使おうかな、と思う。でもプリントが全部同じサイズに揃え難いのは、ちょっとした難点である。

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