5月 12, 2013

黒白印画紙の種類の話

Posted in scrible tagged , , @ 10:37 by R_tungsten

a lesson for blur

 印画紙の種類は激減している……らしい。と言うのもフィルム全盛期(西暦2000年ぐらい?)が終わってから自分でもプリントしてみるようになったので、当時の選択肢の豊富さと言うのを経験したことがないから、どうしても伝聞型の表現になる。
 現状でのカラー印画紙の選択肢、と言うのは、これはもうどうしようもないぐらい少ない。いかんせんKodakの印画紙はなくなってしまったので、実質FUJIしか選択肢がない。紙の表面の質感で、グロッシーか、ラスターかマットか……ちょっと物好きにディープマットか、しか選択肢はないのである。焼くときもYとMと露光時間以外に弄れる数値はない、と言ってしまってほとんど過言ではない。銀残しとかは出来るだろうけど……。
 その点、黒白の印画紙はまだまだ豊富に選択肢がある。黒と白とその間しかないのに、選べる部分がカラーより多い、と言うのは面白い話である。

 まず紙そのものの違いでバライタ(fiber base:FB)とレジンコート(RC)を選べる。紙の繊維だけで出来ているのがFB、支持体をレジンでコーティングしてあるのがRCである。
 質感からするとFBの方が優れていて、作品作りには向いている、などとも言われるが、RCも結構イケるようになって来たので今となってはどっちでも良い、と言う意見もある。FBは薬液が染み込んでしまうので、現像過程、水洗に時間がかかるし、平面性の保持もめんどうだし、要するに手がかかるので、それで迅速に処理できるRCと見かけたいして変わらんなら、RCメインでええやん、と僕も思う。まぁ……異論は認める(笑)。

特にこれと言って何もない夜

 ところで、黒白写真の印象はコントラストが重要になるのである。と言うわけで黒白写真には号数(grade)と言うのがある。00号が超軟調で5号が超硬調、間は1~0.5号で区切られている。一般的には2号が普通のコントラスト、と言う事になるのだが、ネガや被写体の具合でコマのコントラストは変わるので、「ちょうどのところ」になるように調節しなければならぬ。ネガが軟調なら印画紙は硬調に、逆もまた然り、と言うわけである。最初から号数が決められている(グレーデッド:graded)印画紙を号数紙、引き伸ばしの際に調節可能なものを多階調紙(multi gradeまたはvariable grade)と呼ぶ。
 ちなみに多階調紙の場合、光源と印画紙の間に、特定の波長をカットするフィルターを挟んで、コントラストを調節する。と言うのも多階調紙は波長毎に感度が異なる感光体を組み合わせて作られており、焼くときの光の色でコントラストが変化するようになっているからである。
 号数紙の方が焼く際に悩まないだろうし、いやいやそもそも号数紙で焼ける程度に撮影と現像を調節するべきだ、と言うのは理解出来るが、そりゃ理想論である。多階調紙が信頼できる性能を持っているのなら、多階調紙で微調整した方が、「ちょうどのところ」に落とし易い。2度3度と、部分的に階調を変えて焼き込むことも出来る。……まぁそれが上手くいくかは話が別だけれど。時々、雲のディテールが欲しくてフィルターの号数を上げてちょろっと焼き込む事があるが、何と言うか、我ながら小賢しい手口だと思う。

 黒の調子(色?)によっても選択肢がある。暖色系の黒(日本語が変な気もする)を温黒調、寒色系の黒を冷黒調と呼ぶ。黒らしい黒(日本語がry)を純黒調と呼んだりもする。印画紙側でベースを決めることは出来るが、これはどちらかと言うと現像液側の影響が大きいので、なんとも言えないが、大体の印画紙は温黒調気味に設計してある……らしい。その方が調節が効くのかな。

 と、黒と白とその間しかないクセに黒白印画紙の選択肢は多い。これはまだギリギリ恵まれた環境に生きている、と言えるのかも知れない。
 しかし、次に使う印画紙が決まらない……。きっと経験値が足らないのだろうな。
 

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